排ガス冷却装置の製作事例|プラント・焼却設備に対応した製缶加工

株式会社日本鋼産

施工事例

排ガス冷却装置の製作事例|プラント・焼却設備に対応した製缶加工

排ガス冷却装置のオーダーメイド製作

プラントや各種焼却設備では、燃焼によって発生する高温の排ガスを適切に処理する必要があります。

その排ガス処理ラインの中で重要な役割を担うのが「排ガス冷却装置」です。

排ガス冷却装置は、設備の処理能力や排ガスの温度・風量によって必要な構造やサイズが異なるため、既製品では対応できないケースも多く、設備仕様に合わせたオーダーメイドでの製作が求められます。

当社では、宮城県石巻市を拠点に、プラントや焼却設備に使用される製缶品の製作に対応しています。

今回は、排ガス冷却装置の製作事例をご紹介します。

排ガス冷却装置とは

排ガス処理ラインにおける役割

排ガス冷却装置とは、焼却炉やプラント設備の燃焼工程で発生した高温の排ガスを、後段の集じん装置(バグフィルター)などが耐えられる温度まで冷却するための装置です。

一般的な排ガス処理ラインでは、以下のような流れで排ガスが処理されます。

  • 燃焼室(主燃焼室・再燃焼室)
  • 排ガス冷却装置
  • 集じん装置(バグフィルター)
  • 排気筒

排ガス冷却装置はこの処理ラインの中段に位置しており、高温の排ガスを200℃以下まで冷却する役割を担っています。ダイオキシン類は350℃前後の温度帯で最も再合成されやすいとされているため、この温度帯をできるだけ短時間で通過させることが重要です。排ガス冷却装置は、こうした有害物質の再合成を防止するうえで欠かせない設備です。

使用される設備・施設

排ガス冷却装置は、高温の排ガスを処理する必要がある幅広い設備で使用されています。

例えば、

  • 産業廃棄物の焼却設備
  • 火葬炉設備
  • セメントキルンやコークス炉などのプラント設備
  • 汚泥焼却設備

など、設備の種類や排ガスの温度・成分に応じて、装置の構造や冷却方式が異なります。そのため、設備ごとの条件に合わせた設計と製作が必要になります。

排ガス冷却装置の製作概要

排ガス冷却装置の製作事例(製缶加工)
※焼却設備の排ガス処理ラインで使用される排ガス冷却装置を、設備仕様に合わせてオーダーメイドで製作しています

今回製作した排ガス冷却装置は、焼却設備の排ガス処理ラインに設置される装置です。

設備仕様に合わせて形状を設計し、既存設備との接続を考慮して製作しています。

製作した装置の仕様

  • 材質:SS材
  • 用途:焼却設備の排ガス冷却
  • 製作内容:排ガス冷却装置本体・開口部・接続部の製缶加工

高温の排ガスを効率的に冷却できるよう、内部構造と流路形状を考慮して製作しています。

構造の特徴(本体・開口部・内部構造)

今回の排ガス冷却装置は、箱型の本体構造に、円形と四角形の異なる形状の開口部を備えた構造となっています。

また、

  • 排ガスの入口・出口および常温空気の取り込み口として機能する複数の開口部
  • 内部に設けられた流路制御用の構造(ダンパー機構)
  • 既存設備の配管やダクトとの接続を想定したフランジ構造

など、排ガスの流れと冷却効率を考慮した設計としています。

排ガス冷却装置製作のポイント

排ガス冷却装置の開口部と内部構造の製缶加工
※円形・四角形の異なる開口部や内部のダンパー機構など、設備仕様に合わせた精密な製缶加工を行っています

排ガス冷却装置の製作では、高温環境で使用される装置特有の条件に対応するため、複数の要素を考慮した製缶加工が必要になります。

開口部の加工精度

排ガス冷却装置には、排ガスの入口・出口や常温空気の取り込み口など、用途の異なる複数の開口部が設けられます。

今回の装置では、円形と四角形という異なる形状の開口部を同一の本体に設ける必要がありました。それぞれの開口部は、接続する配管やダクトの形状に合わせた寸法精度が求められます。開口部の寸法がわずかにずれるだけでも、現場での据付や既存設備との接続に支障をきたすため、切断加工と溶接加工の両方において精度管理を徹底しています。

内部構造の設計と製作

排ガス冷却装置の内部には、排ガスの流れを制御するための構造を設ける場合があります。

今回の装置では、排ガスと常温空気を効率的に混合するための内部構造を製作しています。内部構造の設計は、冷却効率に直結する重要な要素です。排ガスの流速や滞留時間を考慮した形状で製作することで、ダイオキシン類の再合成が起こりやすい温度帯を短時間で通過させ、安全な温度まで冷却する性能を確保しています。

溶接品質と耐熱性

排ガス冷却装置は、高温の排ガスに直接さらされる過酷な環境で使用されます。

そのため、

  • 本体の板材接合部における溶接強度の確保
  • 開口部周辺の溶接品質管理(応力集中への対策)
  • 高温環境下での熱変形を考慮した溶接手順の管理

などを考慮し、長期間の使用に耐えられる溶接品質で製作しています。特に、異なる形状の開口部が複数設けられる構造では、溶接箇所ごとに熱の入り方が異なるため、溶接順序や入熱管理に細心の注意を払っています。

接続部(配管・ダクト・フランジ)の取り合い

排ガス冷却装置は、排ガス処理ラインの中で前段の再燃焼室と後段のバグフィルターの間に設置されます。

そのため、前後の設備との接続精度が重要になります。フランジの面精度やボルト穴の位置精度はもちろん、接続角度や配管方向なども考慮しながら製作を行っています。設備の設置現場でスムーズに据付・接続が完了するよう、図面寸法に基づいた精度管理を徹底しています。

排ガス処理設備の製缶品製作について

当社では、宮城県石巻市を拠点に、プラントや焼却設備に使用される製缶品の製作に対応しています。

例えば、

  • 排ガス冷却装置
  • サイクロン
  • ダンパー
  • バイパス装置
  • 排気筒
  • 機器架台

など、設備仕様に合わせたオーダーメイドでの製作が可能です。

当社が製作した設備用製缶品全般については、以下のまとめページで複数の事例をご紹介しています。

「設備用製缶品の製作事例一覧を見る」
https://www.jp-k.co.jp/works-cyclone/

図面に基づく製作はもちろん、仕様検討段階からのご相談にも対応しています。 排ガス冷却装置をはじめとした設備用製缶品の製作や製缶加工をご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。当社の技術チームが、現地調査を実施し、お客様のニーズに最適な装置の製作についてご提案させていただきます。